モーターレス型LED回転灯と従来型のモーター式回転灯、導入からどの程度メンテナンスに費用がかかるかご存知でしょうか。
たまに街中で、球切れして反射板だけが回っている回転灯やモーター故障で反射板が回らずに常時点灯状態になってしまっている回転灯を見かけます。
安全確保や注意喚起、アイキャッチに回転灯を使い続けるためには定期的にメンテナンスを行う必要があります。
LED回転灯と従来型の回転灯の違いを年中無休で一日朝の7時から22時まで15時間営業している店舗の店頭看板に取付けた回転灯(1日15時間回転)を例に考えて見ましょう。
今回比較する製品は以下の二つです。
一つはモーターレスLED回転灯
「ニコトーチ120 VL12R-100NPR」
32球の超高輝度LEDの発する明るい光は、32球の砲弾型のLED光源から生み出されています。 作業現場や工事車両の警告灯や看板サインのアイキャッチとして回転灯に必要な高い視認性をニコトーチ120に搭載された超高輝度LEDが毎分140回、閃光(せんこう)することで実現したLED式の回転灯です。
もう一つは、従来型のモーター式回転灯です。
ブラシ型モーター使用の一般的な回転灯です。
今市場で出回っている回転灯の中で一番よく使われいるタイプの回転灯になります。
製品のスペック表
区分 | 定価 | 消費電力 |
---|---|---|
モーターレスLED回転灯 ニコトーチ120 | 9,900円 | 5W |
従来型モーター式回転灯 | 7,800円 | 10W |
LED回転灯と従来型の電球回転灯との違いについて、真っ先に思い付くのがこの光源をLEDに変えたことによる省エネ効果ではないでしょうか。
LEDは電球に比べ消費電力も半分以下になりますので電気料金も下がります。 この電気料金もりっぱなランニングコストになりますので、LEDに変えることによってどの程度経費を削減できたのか、しっかり見ていきましょう。
消費電力と電気代の比較表
区分 | 製品 消費電力 | 月間 | 年間 | ||
---|---|---|---|---|---|
消費電力 | 電気代 | 消費電力 | 電気代 | ||
モーターレスLED回転灯 ニコトーチ120 | 5W | 2kW | 50円 | 27kW | 608円 |
従来型モーター式回転灯 | 10W | 5kW | 100円 | 55kW | 1,215円 |
算出条件
いかがでしたでしょうか。
月間50円、年間608円の電気料金を削減することができました。
しかし!
正直、あまり違いの出る比較に結果にはなりませんでした。
LEDは確かに省エネですが、そもそもさほど大きな消費電力を使わない回転灯では驚くほど電気料金を削減することはできません。
では、LED回転灯を選ぶ必要はないのでしょうか。
それは違います。
先ほどの条件だと、LED・電球が1度も切れせずに、モーターが1度も故障せずに毎日稼働した場合の単純な消費電力と電気料金比較に過ぎません。
実際には消耗品交換というメンテナンスが発生します。 従来型の場合、電球一つでも消えてしまうともう回転灯の役割を果たせませんので必ずメンテナンスが必要になります。
それでは、この「メンテナンス」を考量したLED型と従来型の比較を見てみましょう。
基本的に交換部品はありませんのでメンテナンスは不要です。
唯一のメンテナンス必要時期は、LEDの寿命の時です。その時はLEDの交換は行えませんので改めてご注文していただく形になります。
従来型の方は、電球寿命が2,000時間の場合、(1日15時間使用で)電球の球切れによる電球交換がおよそ5ヶ月に一度発生します
また、モーターに関しては、ほとんどのメーカーでモーターのみの販売は行なっておりません。メーカーに一度回転灯を戻して交換してもらうことになりますが、 このモーター交換費用が「新品購入代金」とほぼ変わらない場合が多く、新しく購入し直すことが多いの現実です。
想定寿命と交換時期を表にまとめると以下のようになります。
区分 | 寿命 | 回転灯、入替え時期 | |
---|---|---|---|
光源 | モーター | ||
モーターレスLED回転灯 ニコトーチ120 | LED 20,000時間 | (なし) | 45ヶ月(3年7ヶ月)後 |
従来型モーター式回転灯 | 電球 2,000時間 | 4,000時間 | 9ヶ月に1度 電球交換:5ヶ月に1度 |
では、上記条件を踏まえて、4年間回転灯を使用した場合のメンテナンス経費を時系列にグラフにしてみました。
※クリックすると拡大して表示されます。
今度は、いかがでしたでしょうか。
実際には電気料金以外のところで費用が異なってきます。
モーターレス型LED回転灯は、長寿命なLEDに加えてモーターを搭載していないので、ほぼメンテナンスフリーを実現。
メンテナンスの手間を大幅に軽減することが出来ます。
電気料金だけでは語れないモーターレスLED回転灯の魅力です。
今回の試算はあくまでも机上のシミュレーションです。 特に寿命、交換時期に関しては使用場所や使用用途、周辺環境によって大きく異なります。今回の例はあくまでもシミュレーションの条件として提示してあります。
LEDの寿命、20,000時間という表記について 一般的にLEDの寿命は4万時間や7万時間言われています。ただこの寿命はLEDにとって最適な環境下での寿命になります。実際、回転灯が使用される場所を考えて、 半分の20,000時間に設定しました。もし4万時間で計算されたい方は単純に買い替え時期を倍の長さにしていただければ結果は求められます。
電球の寿命、2,000時間という表記について
一般的な電球の点灯寿命はおよそ1000~3000時間が目安となっております。
今回は一般的な寿命の真ん中の2,000時間を採用いたしました。
モーター寿命、4,000時間という表記について
一般的なモーターの寿命時期はおよそ4,000時間だと言われています。 今回はこの数値をそのまま使用しています。
また、メンテナンス費2,000円は看板上部に付いている回転灯の電球交換工事、
回転灯本体交換費5,000円は、電気工事屋さんや看板屋さんにお願いすることを想定しました。
必ずしても、このシミュレーションで示したタイミングで製品が使えなくなるわけではありません。あくまでも一例です。 ご意見・ご感想、万が一誤りなどがございましたらご連絡いただければ幸いです。
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一般的には回転灯の方が点滅灯に比べて視認性が高いと言われています。 流れる光が周辺の壁やフェンス、天井などに反射して光を流動的に表現するからです。ただ周囲に反射するものが一切ないような場合、点滅の光の方が遠方からだとよく目立つというケースもあります。ニコUFOを使って光の見え方の簡単な検証を行っております。ご参考にぜひ。